医師といってもいろいろです。
人格ともに優れている人物もいますが、その一方でとんでもなく社会常識に
欠けている人がいるのも事実ですね。
母は癌を患っており、治療のために上京し、ある大学病院でお世話になっていました。
二度目の手術の際、「また再発したらもう手術も治療もできない」と告げられました。
術後、放射線治療を経て抗がん治療を始めようとしていた矢先に再発。
しかもかなりひどく癒着が進んでいて、今普通の様子でいるのが奇跡で、
週末まで持たないかもしれないと告げられました。
その検査結果が出たのが金曜日の午後でした。
で、信じられない展開になったのは、そこから。
大学病院なので放射線治療や抗がん治療をしない患者を受け入れることができないので
ホスピスのある病院を自分で探すよう言われたのですが、紹介状や診断書、
レントゲン写真を出せるのは翌週の水曜日だと言われました。
なぜならその医師の次の担当日が水曜日だから。
週末まで持たないかもしれないと言われたことが心配で、様態が急変したら
すぐ来院してもいいかと尋ねたら、来ないで下さい、他の病院へ行ってくださいと
言われました。
本当に信じられませんでした。
来週の水曜日まで様態が急変する確率が高いのに、病院に来るな、
しかも他の病院に行くために必要な紹介状もすぐ出さないなんて。
ホームドクターでも作ったらと言われましたが、今日明日かもしれないと
とはっきり宣告されているのに、間に合うわけはありません。
まして東京は故郷ではない異郷の地で、がん治療のために
その病院にしか掛かっていなかったのですから、
救急車だって治療履歴のあるその病院にしか連れて行ってくれないでしょう。
それなのに受け入れ拒否されたら、そのまま死ねということですか。
母は幸い翌週の水曜日まで持ち、他に受け入れてくれる病院を探し回って見つけ、
そこで最期を迎えましたが、社会常識もなく人間性も最低な医師というのは確かに存在します。