読書の秋です。重松清さんの作品の中で、みなさんの好きなタイトルを教えてください。ひとつだけでもいくつかあげても結構です。...|質問・相談が会員登録不要のQ&AサイトSooda!(ソーダ)

『流星ワゴン』
家庭の問題に疲れ、死に惹かれていた男が、死んだはずの過去に父親に出会って、少しずつ自分を取り戻していくという再生の物語です。
重松清さんは、家族の話をよく書かれていますが、その中でも、これはとりわけ感動しました。もう死んでいる人が登場したりと、ちょっと不思議でファンタジックなところもありますが、主人公のリアルな痛みや、救いを求める心とかが伝わってきて、泣けました。

『きよしこ』
重松さんの幼少期の体験がもとになっているそうです。これも感動作。
気持ちを伝えることの大切さや、伝わったときの素晴らしさなど、一つ一つにメッセージがこめられています。
いい話でした。(ノω`)

『ビファア・ラン』
デビュー作です。軽快で爽やかなんだけど、ぶっとんだ感じのする青春小説でした。‘トラウマ作りのために、まだ死んでいない同級生の墓を作る’という設定が、まず面白かったです。主人公は冷静で、可もなく不可もない男の子でしたが、かっこ悪いと言いつつも、けっこう青春してるんじゃないか、と思いました。自分が高校生のころは、こんなに楽しくなかった気がするので、どうにも納得がいかない。

『見張り塔からずっと』
３つの中篇が収められていましたが、どれもこれも怖かったです。家族・夫婦間に問題があって、悲惨な状況になっているのに、それをあえて淡々と描いていました。救いがなくてダークなところがちょっと異質で、好きな作品です。
とくに、「扉を開けて」という作品は怖い。若くして子供を亡くしてしまった夫婦の話で、奥さんのほうは特にその悲しみから抜けきれず、静かに狂っていく様子が、読んでいて痛々しかったです。最後に手をバタバタさせて落ちていく影は誰なのか・・・、読後もしばらく悪寒を感じました。

回答者：奈々氏 (質問から21時間後)
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