アスペルガー症候群とＡＤＨＤの違いは何ですか？|質問・相談が会員登録不要のQ&AサイトSooda!(ソーダ)

根本的には全く別のものです。

アスペルガー症候群は、広汎性発達障害もしくは自閉症スペクトラム障害と呼ばれる、自閉症を含むいくつかの障害のグループのうちのひとつです。
自閉症の場合、①対人関係･社会性の障害、②想像力の障害･こだわり、③コミュニケーションの障害の3つが特徴といえますが(もちろん他の部分もあるのですが)、自閉症の人たちの中でも知的障害を伴っていない人たちの状況を特に、高機能自閉症と呼びます。さらに、コミュニケーションの障害もない、ことばの問題のない人たちの状況が、アスペルガー症候群です。知的遅れとことばの障害のない自閉症、というべきでしょうか。ちなみに、原因としては脳の機能障害が推定され、環境による心理的障害などはこれには含まれません。

それに対して、ADHDは、①多動性･衝動性、②注意集中の困難･不注意、③1と2の両方、の3タイプに分類することができる、注意集中や多動に関連する障害です。特に②のタイプだけをさしてADDと呼ぶこともあります。ADDの場合、周囲から気付かれにくいことが多いです。知的障害がないことも診断の要件となります。これもまた、原因としては脳の機能障害が推定され、環境による心理的障害などはこれには含まれません。

というようなことで、これら2つの障害の内容は全く違います。しかしながら、発達障害全体に関して共通してみられる要素としての、実行機能障害や、その他の微弱な発達障害的要素(たとえばごく軽度のLD傾向など)等が共通してみられることがあります。

また、注意しておくべきなのは、これら2つの障害が、重複して起こることも珍しくないということです。もちろん、アスペルガー障害だけ、ADHDだけという人のほうが多数はだとは感じていますが、どちらか一方だけの診断名しかもたない人でも、両方の特性をもっている場合があります。例えば、ADHDの子どもでも、ちょっと自閉っぽい子、あるいは、アスペルガーの診断だけれども妙に多動な子、など。重複している場合は、支援の上でも色々難しいことが生じることも多いです。二次障害も起こりやすいですし。

回答者：ケースワーカー (質問から5時間後)
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