なんとそれらの文字とともに、「ガリレオ」という綴りらしきものがあった。
よ~く確認してみると、それはガリレオのサインらしいことが分かった。
さらに小さな文字でメッセージらしきものが書かれていた。
そう、この天井の板はあのガリレオが、秘かに宇宙を観測していた場所の木材の一部であり、400年余りの時間を経て、我が家の天井板になり、彼が地球の人々に、宇宙を観測する素晴らしさを伝えるためにこうして、歴史的な時間を超越したサインを送ってきたのだ。
しかも我が家の天井に!
さらに天井裏を覗いたところ、そこには望遠鏡一式があるではないか!
こうして私はガリレオに導かれ、天体観測を始めた。
多くの図書や文献に当たり、天体観測の技量を高め、ガリレオの指導の元、飛躍的にその技量は高まっていった。
そしてついに、私は新星の発見という成果を勝ち得たのである。
宇宙、天体観測の素晴らしさをガリレオは現在の私に教えるとともに、人生の大切なことを教えてくれたのである。
このことを通して、多くの天体観測の仲間と知り合い、友とともにさらに多くの天体観測上の成果を世に送り出していった。
「○○くーん、起きなさい。センター試験でしょ。遅れますよ」
母の声が階下の台所から聞こえてきた。
ベッドから起き上がり、天井を見上げる。隅のほうを見やるが、汚れのような染みらしきものは子供のころ、父に教えてもらった「お爺チャンが家の改築のときに誤ってこぼしたペンキの染みの跡」だったことに気がついた。
センター試験会場に行く道すがら、朧気に昨日見た夢の大部分が思い起こされた。
ほっぺを両手でたたき気合を入れ、会場への道を急いだ。
試験会場に来て、会場の教室の確認をして驚いた。
私の試験の教室は「ガリレオ記念天体観測研究所第1研究室」となっていたからだ。
===補足===
お礼コメント有難う御座います。
ちょっと長くなり、失礼かなと思いましたが回答させていただきました。
世間的にも試験シーズンに入りますので、その後はご自由に、創造してください。