質問

ドラえもんは怖い話結構ありますよね。
一つだけ挙げるとすれば、私なら「ヘソリンガスでしあわせに」という話をホラー大賞に選びます。

ヘソリンスタンド（1回10円）でヘソリンガスをおヘソから注入すると、
ガスの効き目が持続している間、痛みや悲しみを全く感じなくなるという道具でした。
いつもジャイアンに殴られ、ママや先生に叱られ、
不運や不注意による様々な災難に見舞われて辛い思いをしているのび太くんは
「こんないい道具があるなんて！」と大喜びで、さっそく道具の効果を試すことに。

いつもの災難に見舞われても、車にはねられても（！）平気で、顔はニコニコ。
でも痛みを感じないだけで、怪我をしないわけではなく、体はボロボロ。
ガスの効き目が切れれば痛みが襲ってくるため、
定期的にガスを注入し続けなければならず、のび太くんは完全にヘソリンガス依存症に・・・。
そうこうしているうちに、ジャイアン達にいつものように道具を取り上げられてしまい、
ヘソリンガスが町中の子供達に広まってしまうのです。

事の重大さに気づかないのび太くんに、ドラえもんが諭します。
「痛みは危険を知らせる信号であり、とても大切なものなんだ。
例えば火の熱さが平気なら火傷するし、病気に罹っても死ぬまで気が付かない。
心の痛みだって同じだ、叱られても笑われても平気なら、
どんな悪いことでも出来てしまう・・・」

ヘソリンガスの恐ろしさをようやく理解したのび太くんは
ドラえもんと一緒に道具を取り返しに行くのですが、
町には既に依存症になってしまった子供達が溢れ、
「東京タワーから飛び降りても平気」「新幹線にはねられても痛くない」などと笑顔で話しています。
そして遂に、1回10円の料金のために、家のお金を盗んでくる子まで現れます・・・。


最後はヘソリンスタンドのガスが切れて、事態は収束するのですが、
ギャグマンガでなければ、死者が出ていてもおかしくありません。
しかしそれ以上に怖いのは、ドラえもんのお説教の後半部にある、
ヘソリンガスが心の痛みすら麻痺させるという点です。
この話を初めて読んだのは小学生の時だったのですが、
自分が何か痛い目に遭う、殺される、周りの人が死ぬといった怖さは、
子供でも十分理解できるし、知っていましたが、
自分が人間としての心を失ってしまう・・・
そういう種類の怖さがあることを、この話を読んで初めて知り、
色々ホラーな想像をかき立てられて、とても恐ろしかったです。
良心も恥も恐怖心も他人の痛みに対する想像力もないなら、
人が死んでも悲しむこともできず、人を殺しても何とも思わない、
何が悪いことなのかすら理解できなくなる・・・
それは人間ではありませんね。


あと、この道具、まるっきり架空の存在とは言い難いんですよね・・・
これは子供の頃はわからなかったのですが、
ヘソリンガスの機能と依存性の強さって、まるで麻やｋ・・・
ドラえもんたら、なんでそんなヤバイ道具持ってたのかしら？？？
22世紀のポリスメーン！　ドラえもん取り締まってください！（笑）

===補足===
ゴルゴンの首ですね。
草陰から現れるゴルゴンのおどろおどろしい登場シーンには、子供心に本気でビビリまくりました（笑）
あれは道具のビジュアルやストーリーも含めて、ドラえもんとしては珍しいくらい正統派ホラーの話でしたね。
オチはいつものおバカな感じだったので、トラウマにならずに済んだのですが・・・。

それから、下の回答の補足でおっしゃっているのは「人間製造機」でしょうか。
軽い気持ちで人造人間を造ってみたところ、凶暴なミュータントの子供が生まれてしまった話・・・
私のホラー大賞の最終選考に残って惜しくもヘソリンガスに負けましたが、あれも相当怖いです。
軽い気持ちで人間を造ろうとする発想がまず怖いし、
材料が石鹸（脂肪）だの鉛筆（炭素）だの・・・という妙なリアリティも怖かったし、
子供が生まれた後に致命的な欠陥が判明した時どうするのか？という
現実の妊娠中絶や嬰児殺人に通じる倫理問題まではらんでいる
子供向けギャグマンガとは思えない重いテーマを扱った話でしたね。

明るく楽しいばかりじゃない毒や闇を含んだ作品だからこそ、
大人になってもドラえもんにハマリ続けている理由なんですけどね＾＾

• 回答者：黒ドラ (質問から2日後)
• 5

私の一番印象に残っている怖い話は「デビルカード」です。

　
【あらすじ】

ドラえもんの寝どこから出てきた一枚の紙。のび太がその紙を広げると悪魔が現れた。
久々に自分を呼び出してくれたことに喜ぶ悪魔。
のび太に「デビルカード」というカードを渡す。
そのカードを一振りすれば、カードから３００円が出てくるという。
その対価として、そのカードの所有者（のび太）の背が毎晩深夜１２時に
１回使うごとに１ミリずつ縮んでいくというのだ。

早速使うのび太。１回使っただけだと背もほとんど変わらない。
調子に乗ったのび太はカードをたくさん振り、翌日明らかに背が縮んでしまう。
さらにジャイアンが壊した物の弁償代を払う羽目になったり、
カードからお金が出るのを見てしまったのび太のパパ達が、勝手にカードを使い
大量にお金を出してしまう。焦るのび太。

それを知ったドラえもんは仰天し、悪魔と交渉するが悪魔は取り合ってくれない。
このままではのび太は消滅してしまう・・・。

そしてその深夜１２時がやってきた。
ぐんぐんとのび太が縮んでいく。消滅するかと思いきや、ピッタリ元の背で止まった。
ドラえもんがあらかじめのび太の背をビッグライトで大きくしていたのだ。

なんとか何を逃れたのび太。
ビッグライトがあればいつでも使用可能だ、というのび太に対し
反省の色がないと怒るドラえもんであった。

【おわり】


確か初めて読んだのは小学校低学年の頃だと思いますが、これは怖かったですね。

悪魔と交渉しても無駄で、このままでは背が縮み続けて消滅してしまう。
どうなってしまうんだとドキドキしながらページをめくった記憶があります。
なんか若干腑に落ちない終わり方だったのですが、やっぱり悪魔って怖いなと思いました。
でもパパ達が勝手にカードを使ってお金を大量に出すところも怖かったですね。
知らなかったとはいえ、そんな打ち出の小槌みたいなもんあるわけないのに・・。
人間の欲望って恐ろしい。。

お金を稼ぐにはそれ相応の対価が必要だというのを学んだ話でしたね。
そして、もし悪魔が表れても絶対に自分は契約しないと心に誓ったのでした。

===補足===
ご存知でしたか。違う話にすればよかったかな＾＾

でもそうですね、１ミリ３００円って今考えれば安いですよね。
その当時は１ミリくらいなんともないと思っていたので少し「いいな～」と思いましたが。
悪魔の高利貸しなので利子が無茶苦茶高いのでしょうね。といちなんてもんじゃない＾＾；

ドラえもんって、存在自体が怖いですよね。完全に最終兵器ですよ。
持ち主（飼い主）の使い方一つで宇宙なんてすぐに消滅させることが可能ですしね。

人間の欲望って行きつくところが結局「破壊」なのかなーと思ったりします。
飛躍しすぎかな＾＾；

• 回答者：青猫 (質問から1日後)
• 3

独裁スイッチ。
のび太が邪魔者をどんどん消していって、最終的には世界中の人間を消してしまう話。

• 回答者：のなん (質問から26分後)
• 3