1 しょうゆらーめん です。
ラーメンの基本味です。まずは醤油ラーメンでその店の味を見ます。(もちろん、そのあとで味噌や豚骨、塩、その他のメニューも試せるだけ試して、ほかが美味しければそれを多く頼むと思いますが)
で、思い入れなんですけど。話せば、ちょっと、とっても長くなるんですけど、語らせてもらっていいですか。すいません有難うございます。
私、「喜多方らーめん」が大好きなんです。とくに地元にあった喜多方らーめんのチェーン店を大変気に入っていまして、たびたび通っていました。そこは醤油味が最も基本でおいしいラーメン屋さんです。名物は、「チャーシューらーめん」っていう、らーめんの上に肉がびっしり敷き詰められているラーメンでした。まるで千枚漬けのごとく、ぶ厚いチャーシューが何枚も螺旋状に敷き詰められていまして、下のラーメンが見えない状態なのですよ。
チャーシューがそんなにあるなんてちょっとくどくないか?、と思われるかもしれません。しかし、この喜多方らーめんのチャーシューは、肉の味がしっかりしていて、ジューシーで、それでいてあっさりしているという、とても美味しいチャーシューなんです。これが喜多方らーめん特有の太い縮れ麺と、コクのある鶏がらスープと、そして刻まれた白長ネギと、ものすごく合うのです。これらがひきおこす素晴らしいハーモニーについては、ちょっとやそっとの言葉では語れません。言葉にできぬ美味しさであります。だから、このチャーシューは何枚あってもいい、むしろ何枚でもあってほしいものなんです。
そういうわけで、私はチャーシューらーめんの大ファンで、何度もこのメニューを食べました。一枚のチャーシューを食べるたびに至福のひとときでした。(ここまで前フリ)
(ここから本題)
だからこそ、少しの変化も見逃さなかったのかもしれません。変化、といいますのは。
ある日とつぜん、チャーシューの厚さが、薄くなったんですよ・・・!
私は、そのとき、何が起きたのか一瞬わかりませんでした。あれ?薄くなってないか?気のせいかな・・・と思って、もう1枚。
やっぱり薄くなってる!!!
・・・もうね。ショックでしたね。何がショックかって、たんに「肉が薄くなった」という単純な話ではなく、「チャーシューが薄くなったことによって、あの素晴らしかった、麺とスープと長ネギとのハーモニーが失われたこと」がショックでした。
私はそのときまで、あの絶妙のバランスが、チャーシューの厚さによって成立していたことを知りませんでした。なんで今まではチャーシューがあんなに美味しかったのか?なんであんなに麺とスープと合っていたのか?
その答えはすべて、「チャーシューのあの厚み」に直結していたんですよ。
薄すぎず、厚すぎず、あの厚みだからこそ、スープが適度にしみこみ、また噛みごたえもあり、麺と一緒に口に入れたときの快い食感が生まれるのだと。
失って初めて得た真理でした。
以後、チャーシューの厚みは戻ることなく・・・それが標準規格となりました。私はしばらくして、その土地を去り、今はそのチェーン店のない場所で暮らしております。あれから、チャーシューの厚さは戻ったのか?そのままなのか? どうなったか、わかりません。しかし、ひとつ言えることは、チャーシューの厚さを薄くしたことによって、そこに確かにあったはずの「ある感動」が、蜃気楼のような幻として去り、1人のチャーシューらーめんファンの心うちに、ぽっかり穴を残したということです。≪完≫
すみません。長すぎた。まとめると、
・醤油が大好きで、
・チャーシューめんで気に入っていたのがあるが、ある日突然薄くなってショックを受けたと、いう貧乏くさい話です。
- 回答者:最後だけ読んでくれたらいいです。 (質問から53分後)
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