アヘン戦争のどさくさにまぎれて海外に持ち出されたという円明園の建造物の一部、ウサギとネズミのブロンズ像ですね。
中国外務省の正式な返還要求も無視され、訴訟も棄却され、「盗品の疑いが極めて濃厚」であるにもかかわらず、正式な調査結果を待たずにオークションに出品したフランス人。
この方、中国人民の気持ちを逆なでするような暴言も繰り返しており、西洋の研究者からも批判されている業者です。
かつて中国政府と裕福な華人が、海外に流出した品物を大金で買い戻そうとしたため、このように意図的に値を吊り上げる西洋人が後を絶たないとも言われています。
ちなみに今回の品物も「美術品としての価値など全くない」ことは、複数の研究者が指摘していますね。華人の金目当てにどんどん値を上げているわけです。
強国の論理がここでもまかり通っている、ひどい話です。
落札したのは国外流出美術品返還活動をしている機関の責任者。抗議の意を表したと言われています。
===補足===
どうしても中国を悪者にしたい人が多いようですが・・・
私は美術業界で10数年仕事をしています。
美術品には「過去の持ち主」の歴史もついて回ります。来歴が怪しい物を購入する「善意の第三者」などいません。特にこの品物は数十年前から超有名ですから、ヤバイ品だとわかって購入しているのは火を見るよりも明らかです。
数十万元の品に億の値段をつける方が無茶でしょう。
もしこれが「盗品の可能性のある〔西洋の名画〕」であれば、オークションに出すなど100%ありえません。黄色い猿の持ち物だからできることです。(日本の浮世絵は日本人が売りまくったもので、盗品じゃありませんよ。)
メトロポリタン、大英博物館など・・・どこも各国から盗品を返せと要求されていますが、国内法を盾に返そうとしません。これらの美術館は「大泥棒の盗品市」とも言われています。
今回、中国人弁護士達は負け戦をよくがんばりましたよ。
アジア人の名誉のために戦ったと言っても過言ではありません。