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1997年のアジア通貨危機はなぜ・どのようにして起こったのか具体的に説明してください。

  • 質問者:匿名希望
  • 質問日時:2009-03-06 23:48:53
  • 0

原因については今でもはっきり分かっていない部分があるのですが、過去の新聞報道によるとおおむね以下のような経緯です。

まずアジア各国は当時から自国の通貨価値を米ドルと連動させていました。固定相場を取っていたわけです。
固定相場制は輸入の自国通貨建てでの収入が安定するというメリットはありますが、実際の両通貨の価値にアンバランスが生じた場合、割高になっている方の通貨の国に海外から必要以上の資金が流入してバブルを発生させやすい面もあります。

これが97年にタイで実際に起こり、バーツの価値が異常に過大評価されていると見た海外の投機的資金が一斉に大量のバーツを売りにかかりました。この結果タイの金融市場が大混乱し、夏にタイ政府はバーツを対ドルで変動相場制に変えざるを得なくなりました。
ところが変動相場になると、今度はバーツの空売りが横行しました。大量のバーツを借りてドルを買い、バーツが対ドルで暴落したところでドルをバーツに換えると、バーツでの金額は何十%も増えます。借りていたバーツを返してもかなりの儲けが残るという仕掛けです。
タイは海外のハゲタカファンドに大規模にこれを仕掛けられ、バーツが対ドルでさらに暴落しました。その結果バーツ建ての輸入代金が急上昇し、国内ではインフレになり、経済全体が混乱して深刻な不況に見舞われました。

これがインドネシア、マレーシア、香港、韓国など、同じように自国通貨を米ドルに連動させていた各国に広がり、同じような現象を次々に引き起こした。
これがいわゆるアジア通貨危機です。

  • 回答者:joker (質問から15時間後)
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とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。

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そもそもの始まりは日本の円高です
日本の円高ドル安=ドルペッグの東南アジアの通貨が相対的に安くなり
競争力が出る=海外投資が集まりさらに経済成長=経済成長に必ず来るバブル
あとはお二方のおっしゃるとおりです

  • 回答者:みか (質問から7日後)
  • 0
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参考になりました。回答ありがとうございました。

jokerさんの補足になりますが。

当時タイは、海外から資金を集めるため、高金利政策を取っていました。金利を高くすると、金利を目当てに海外から投資マネーが集まります。このおかげで、タイではミニバブルが発生しました。
しかし、実態経済以上にバブルが膨らみすぎると、ちょっとしたきっかけでバブルははじけてしまいます。当時も、具体的に何があったというわけではありませんが、海外投資家が資金を回収する流れができはじめました。
そこで登場したのがハゲタカファンド(HF)です。彼らは弱くなった経済圏を混乱させることで利益を得る連中です。HFは、ターゲットとなる通貨を借りてドルを買い、相場を下落させます。相場が下がり始めると、投資家たちは不安を感じて資金を回収しますし、現地の人も、より安全な外貨を欲しがるため、現地の通貨が売られてドルが買われるため、相場がぐんぐん下がります。
相場が下がったら、HFは買ったドルを現地通貨に戻して借金を返します。通貨の価値が下がっているので、手に入れたドルよりも少ないドルで借金を返すことができるので、余った分が利益になります。
信用不安が起きはじめると、それがさらに他のHFを呼び込むことになります。この連鎖反応によって、通貨の価値がどんどん下落しました。
タイ以外の国も同じような事情で、バブルがはじけるきっかけがタイで起きた信用不安だったというだけです。

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とても参考になり、非常に満足しました。回答ありがとうございました。

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